御朱印を集めながら吹田の神社仏閣を散策するということで、阪急吹田駅やJR吹田駅から電車に乗って駅から散策して訪問できる神社仏閣を紹介していきます。今回はその第二弾としてJR岸辺駅から歩いて20分くらいのところにある吉志部神社を紹介します。
JR岸辺駅の周辺は旧吹田操車場跡地に国立循環器病研究センターや市立吹田市民病院が移転し、研究機関、病院、医療関連企業などが集積する北大阪健康医療都市(健都)として発展しています。また商業施設VIERRA岸辺健都も駅のすぐそばに建ち買い物などにも便利な環境になっています。
駅北口から出て歩いて神社に向かう途中には、国の登録有形文化財または吹田市指定有形文化財に指定されている旧中西家住宅があります。江戸後期の大庄屋の屋敷構えがほぼ当時のまま残され、作庭の位置や造園の技法に特色がある庭園も有名だそうです。見学には事前の予約が必要ですので、お越しの際には予約してから立ち寄られたらいかがでしょうか。
そこからさらに神社に向かって歩くと、長い参道がありさらに歩くと吉志部神社に到着します。後ほど紹介しますが吉志部神社は紫金山公園に囲まれる形になっており、さらに公園内には吹田博物館がありますのでお参りの際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
吉志部神社は大阪府吹田市千里丘陵南西部に位置する紫金山に鎮座し、社伝では、崇神天皇の御代に大和から奉遷して大神宮と称し、壮麗な社殿を構え、朝鮮半島から渡ってきた進んだ技術を持った人々である難波吉志一族の氏神として、岸部の里の人々に崇敬されてきたそうです。応仁の乱など幾度か災禍に見舞われながらも、その都度、再建されてきたそうです。慶長15年(1610年)に本格的な再造営をし、当時の本殿は全国的にも珍しい七間社で、桃山様式の華麗な社殿だったそうです。その歴史的な価値の高さから国の重要文化財に指定されていましたが、再造営から400年を目前にした平成20年(2008年)、不審火により全焼したそうです。現在の社殿は、氏子、崇敬者の協力の元、保存されていた資料と半年以上を費やした火災跡の調査を基に、400余年前の造営当時の建築様式と鮮やかな装飾や色彩を正確に復元されたもので、平成23年(2011年)に竣工されたそうです。
神社の大鳥居をくぐるとすぐに手水舎がありますので手と口を清めて、階段を登り拝殿に向かいます。すると何ともう一つ手水舎がありました。改めてもう一度手と口を清めてから拝殿にお参りします。外からは先ほど紹介したような鮮やかな装飾はうかがえないのですが新しい立派な建造物です
お参りを終えると御朱印をもらう前に先に紹介した紫金山公園の散策をします。紫金山公園の中には吉志部瓦窯跡(きしべがようせき)があります。延暦13年(794年)に新たに都が移された平安宮の瓦が生産されていた実態を示す重要な遺跡として昭和46年(1971年)に国の史跡に指定されたものです。さらに公園内には吉志部古墳もあり見どころがたくさんあります。公園内には吹田市立博物館もありますので、原始、古代からの吹田の歴史を改めて学ぶよい機会になるのではないでしょうか。
最後にお参りの印として御朱印をもらいます。拝殿近くの社務所でもらうことができます。(ただし初穂料300円が必要です。)御朱印と一緒に吉志部神社の絵葉書もお土産にいただくことが出来ました。拝殿の中の様子の写真となっており、これを見ると先に紹介した新しい拝殿の鮮やかな装飾や色彩を正確に復元されていることが窺えます。
いかがでしたでしょうか。御朱印を集めながら吹田の歴史を学ぶ機会にもなり、充実した1日が過ごせるのではないでしょうか。