白書データから商店街の今を紐解く

おはようございます。

ニュースやテレビでは、商店街が衰退している様子を見ることがあります。昔の映像で出てくるような活気があった時代を私はあまり知りませんが、近くの商店街でもシャッターのお店が増えてきていている様子は見ることができます。

実際のところは商店街によって違うと思いますが、統計データから商店街の今を見ていきたいと思います。今回は、中小企業白書のアンケートデータから紐解いていきます。

中小企業白書って?

そもそも「中小企業白書」が何かをご説明すると、中小企業庁が毎年1回公表する、中小企業の動向やアンケートを調査・分析したデータが掲載されています。また各種中小企業に向けた施策などの情報も掲載されています。

白書は中小企業庁のサイトで無料公開されています。毎年サラッとでも見ると、統計数字として景況感が見れたり、その年を表すテーマがあったりと、読み物として興味深いものになっています。

中小企業白書:https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/index.html

但し、とてもページ数が多くなっていますので、マジメに読む場合はお気を付けください。私は興味のあるところ以外は、ザっと確認するだけにしています。

また中小企業白書のようなアンケート方式ですと、実態を完全に映し出しているかには多少不明な部分がありますが、数年前から同じ質問に対してどう回答が変化しているかを見る元ができますので、流れを見るには適していると感じています。

商店街の現状

ここからは2022年度の中小企業白書から、商店街の現状を見ていきます。まずは商店街の最近の景況感に対して、「衰退の恐れがある/衰退している」と回答した割合は、高い数値を維持しているものの、2009年と比べると減少しています。

規模による差を見てみると、人口規模が小さくなるにつれて「衰退の恐れがある/衰退している」と回答している割合が増加しています。

syoutengai_keikyou
 *出展:中小企業白書2022年度より抜粋

また商店街を訪れる来街者数の変化を見てみると、2021年には「減った」の割合が約7割になっています。ここ数年は「増えた」と回答する割合が増加していましたが、コロナウィルス感染症の影響もあってか、足元の数字は悪化しています。

先ほどの景況感でもそうですが、以前厳しい景況感を持っているものの、2009年や2012年程ではない特徴があります。

raigaisyasuu
 *出展:中小企業白書2022年度より抜粋

では、商店街への来街者数が減少している要因として何があるのかを見ていくと、2021年の回答では「集客イベント等の未実施」が大きく増加しています。コロナウィルス感染症の影響でここ2年はイベントが軒並み中止になっているため、やはりイベントでの集客効果が大きかったことが想像できます。

gensyouyouin
 *出展:中小企業白書2022年度より抜粋

逆に「近隣の大型店の進出」は大きく減少をしています。近年では商店街自体の魅力ある店舗がないことや、イベントでの集客ができないことの方が、来街者数には影響しているようです。

最近では商店街でのイベントも開催されるようになってきていますので、早く商店街へ賑わいが戻ってくることを願っています。

最後に

ここまで見てきて、皆さんが感じている商店街のイメージと比べていかがでしたか?

私は休みの日などに商店街へ行くことがありますが、新しいお店と昔からのお店が混在している様子が結構好きで、目的もなくブラブラすることがあります。

もし商店街へ足が遠のいている方がいれば、新たな発見があるかもしれませんので、たまには足を運んでみてはいかがでしょうか?

それではまた。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事