さて、民話「雉子畷(きじなわて)」に深〜いご縁のあるお寺がお隣の大阪市淀川区にあります。
「なんや、吹田ちゃうやん」なんですが、雉子畷の続編として知ってて欲しい!はい。
時は、飛鳥時代。人柱となった垂水(たるみ)の長者、巌(いわ)氏の冥福を祈る為に、推古天皇(すいこてんのう)が長柄橋のたもとに「橋本寺」を建立させたそうです。
推古天皇〜。さすが、聖徳太子のおばさんであり、パトロンだっただけのことはあるって感じですね。
しかも…すごいネーミング。「橋のもと」にあるって、連想せずにいられないんだけど..
とにかく、その「橋本寺」を起源に持つお寺「大願寺(だいがんじ)」が 淀川区東三国一丁目に存在しています。
JR京都線で吹田駅から大阪方面に向かうとき、神崎川を渡って少しいった場所になります。JR東淀川駅から徒歩圏の住宅街の中です。
地図で見ると、神崎川が90°に折れる外側のあたりになります。川が90°曲がってるってスゴい場所です。
現在の長柄橋は、ここからはかなり南で淀川にかかっていますが、古代の長柄橋はこの辺りだったんでしょうね。
さて、その大願寺のそばに「長柄人柱巌氏碑」があり、由来が書かれています。
長柄人柱巌氏碑 長柄人柱の由来
この時は、植木に隠れて由来の最後のところが読めませんでしたが、つまり、巌氏はみんなのために自らが犠牲になったという事が書かれています。切ないけど、ええ話しです。
娘がそれを知らないわけはないと思うので、父親に生きていて欲しかったという気持ちで詠んだうたかもしれませんね。
それともうひとつ。こちらのお寺「寺宝に長柄橋の橋柱を用いてつくった地蔵尊、巖氏の絵像、橋柱の残木等としている」と大阪市のHPにありました。
ご興味ある方、吹田の「雉子畷碑」からは少々離れていますが、機会があれば探してみて下さい。